2020年10月16日

映画 ぼくが性別『ゼロ』に戻るとき 空と木の実の9年間

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コピーライトマーク2019 MUSUBI Productions

◆ぼくが性別『ゼロ』に戻るとき 空と木の実の9年間
◆2019年/日本/84分 【監督】常井美幸【出演者】小林空雅/このみ、他
◆10月17日(土)〜シアターセブン(06-4862-7733)にて公開。

女性の身体で生まれた小林空雅(たかまさ)さんは、幼少から自分の性別に違和感を感じながら成長。13歳で性同一性障害と診断され、高校生の時に弁論大会で、男性として生きることを宣言する。適合手術を待ち焦がれる日々、自らを変える人々との出会い…そして、彼が現在考えていること。みずみずしい9年間のドキュメンタリー。


カメラは、主人公の小林さんの中学時代から現在までを追う。
体の性を「ゼロに戻す」手術、夢だった声優養成所での授業、戸籍の変更申し立てなど、手術の直前直後など人生の節目節目をカメラは追う。

監督だと思われる女性の声が、小林さんが性について考えていることや、選ぶ服や下着のことなど小林さんにかなりつっこんだ質問を投げかけ、観客は、小林さんを目の前にいる人のように感じながら見ることになる。また、自分の性についても、もし他人から自分の性についてこんな風に質問されたら?と心の奥で考えずにいられない。

一方、各所に現在の小林さんの声がナレーションとして入り、当時の心情もよく理解できる。

そんな感じで、小林さんがすごく身近であるのと同時に、理解しやすいドキュメンタリーだと何となく感じながら見ていると…。


ものすごい衝撃を感じた1作です。資料など何も見ずに観て、大正解。
理解者であるお母さん、保健の先生、病院の担当医師さん、生まれた時の身体の性別を変えて今生きている、小林さんのお友達の方々。

見ていて、出てくる方々がみんなすごく穏やかですっきりした顔で自身について語ることに気づく。自分自身の心や体、どう生きていくかについて考え続け、自分に対して、また自分以外の人に対してどのように自分を表現するか、考えた結果なんだと思った。

作品のところどころに、「このみ(Acorn)」という方の自筆の詩とイラストの場面が挿入される。その意味も、最後でわかる。

見終わって、タイトルを読みかえす。よくわかる。

人は千差万別。人と人との関係も千差万別。

人生は続く。(晶)

posted by 3丁目の朝日 at 11:37| Comment(0) | 日記